弓道をしていると「ここの部分を直したいんです」やら「ここを直すともっと良くなる」という会話が聞こえてきます。
私も「ある先生の弓手が不動でカッコいいな」、「ある先生の離れが大きくてカッコいいな」などと色々邪念が入ってきて真似をしたりして、すこしでも良くしたいなとと思ったりしています。
そんな時に「あれ?本当に直す必要があるのかな?」とふと思ったので、弓道の癖について書きたいと思います。
癖には良い癖と悪い癖がある
例えば喉元に矢を当てて引き尺を測定する方法があるが、そこを正とするとそれより長く引いたり短く引いたりすると適正ではよないということになります。
ただ、それも個人の体調や体力などに応じてブレもあると思いますが、5cm近くズレていると修正した方が良いと思います。
こういった規定があった上でのズレは修正するというのが理にかなっていると思います。
もし引き尺がこういった形でズレているのであれば、それを悪い癖という定義が出来ます。
逆に良い癖は上記のようなズレが全くない引き尺をとっていたり、試合になってもしっかり狙うことが出来ることやブレの少ない離れが出来ることなどです。
悪い癖のように見えて個性の場合がある
もちろん誰もが分かるように良い癖は継続していけば良いですが、悪い癖は修正する必要があります。
ただ、見た目上悪い癖のように見えて骨格上そうせざるを得ない場合や流派、弓道的に育ってきた環境による個性の場合があります。
こういった場合は個性と捉えてその状態を更に洗練させていく方向にシフトするよう考えた方が良いとわたしは思います。
その延長に自分の出来るベストの射が見えてくるかもしれません。
やりたい射と目指す射を一致させることで悩みも少なくなります。
もちろん一から射を構築する覚悟がある方は、そのように取り組めば良いですし尊敬します。
癖も洗練させれば個性になる
二段離れに悩んでいる人がいたとします。その人は的中があるが大きく残身が一発で取れないとこに悩んでいます。
逆に考えると一段階目の離れは鋭く正しく出ていることになります。
これをわたしは良い癖、個性だと考えます。
離れの構造だけではなく射の構造全体を変えないと、この場合大離れになることは難しいです。
ただ、一段階目の鋭い離れを活かして少しずつその残身の位置を大きく取るように意識するアプローチに変えてみることで自分の射のまま大きく残身が取れるようになります。
ここでの教訓はこの人は会までのやっていることと離れを別物にして中途半端な変更をしてしまったということです。
見直すのであれば付け焼刃ではなく一から整えなければなりませんが、今の射自体は伸びしろはあるかもしれませんが悪い物ではないかもしれません。
自分を卑下することなくポジティブに取り組めば自ずと良い結果も出てくるはずです。
まとめ
目指したい射をするために筋肉のつけ方を変えたような猛者もいますが、基本的には骨格を上回る筋量をGetするのは至難の業です。個人的にもっと筋肉を付けたいとは思ってますが…
全般的に弓道をしていると射を直すように指導されることは多いですが、褒められることが少ないので、どうしても自分を卑下してしまうケースも多くなると思います。
明るく良い癖、悪い癖、個性をうまく考え分けて楽しく弓道に取り組んでいきましょう。
P.S.蔓延防止がまた延長するようですが、早く皆で集まって弓道談義が気楽に出来るようになるといいですね。
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